入浴- 入浴前に水を飲む

 

 疲れた体を湯船に浸してほっとする瞬間。なにものにもかえがたいひとときだ。入浴して体の温度が上がると、血管が拡張し、血液の流れがよくなる。入浴の血行効果は、今さらいうまでもないだろう。ただ、大浴は血液にとって、必すしもいいことずくめではない。

 

 風呂に入って体温が急に上昇すると、血小板の凝集能が高まるという副作用がおこりうる。そうすると、血小板が凝集して血液が流れにくくなり、血栓ができすすくなる。

 

 そのうえ、温度差によって血管が急に収縮・拡張し、血圧を変動させる。そのため、「風呂場で倒れる」ということがおこる。動脈硬化の人などが、脳卒中心筋梗塞をおこす可能性が高まる。防止のためには、四二~四三度のお湯に、一五分程度入るのがいいだろう。

 

 そして、忘れてならないのが、入浴中の水分の補給だ。風呂に入ると汗が出て、血液中の水分が失われる。そうすると、血液はドロドロになる可能性がある。風呂からあがったあと、水を補給することが大切だが、できれば、入浴前にも水分を補給したほうがいい。血液をドロドロにしないですむ。