武田薬品工業

 武田薬品工業(本社/大阪市)の連結中間決算は、売上高5105億円(前年同期比7・7%増)、経常利益1864億円(同22・2%増)、純利益1308億円(同45・3%増)という結果となった。通期では1兆円の売上・局になる見込み。 国内では、高血圧症治療剤「ブロプレス」と消化性潰瘍治療剤「タケプロン」の売上が、ゲノム創薬中心に外資との合併進むが前年同期比からそれぞれ121億円、63億円増加した。「タケプロン」は、2000年に「ヘリコバクター・ピロリ除菌および除菌の補助を目的とする3剤併用療法」および「逆流性食道炎維持療法」の効能追加承認を受けており、これが売上増につなかっか。

 

 高コレステロール血症治療剤「セルタ」、脳循環代謝改善剤「カラン」が販売中止となったが、医療用医薬品事業においては、2215億円となり、前年同期から179億円の増収となった。

 

 海外では、「武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ㈱」の糖尿病治療剤「アクトス」が販売間始から3年目を迎え、売上高は前年同期から2億6800万ドル増の5億4200万ドルとなった。そのばかの国際戦略製品である消化性潰蕩治療剤「ランソプラゾール」(海外商品名、以下同)、高血圧症治療剤「カンテサルタン」、前立腺癌・子宮内膜症治療剤「リュープロレリン」も、それぞれ売上が増加した。

 

 ヘルスケア事業では、4月に医薬部外品アリナミン7」を発売し、また「ファルアッア社」との提携により、同社の禁煙補助剤「二コレット」を皿年9月に発売している。

 

 化学品事業は、肘年4月にウレタン事業を譲渡しか影響(310億円の減収)を含めて、売上高は前年同期比313億円減少し、255億円となった。フードービタミン事業でも、ビタミンバルク事業を譲渡した影響(36億円の減収)もあり、売上高は、前年同期から12億円減少し、353億円となった。また2000年6月には、動物用医薬品事業を譲渡した影響(15億円の減収)もあり、「その他の事業」の売上高は前年同期から32億円減少し、191億円となった。

 

 同社は「人々の健康とすこやかな生活に貢献する」ことを経営理念にしている。2001年には、

・自社医療用医薬品売上高「1兆円構想」の実現

・世界的製薬企業に向けた「成長の源泉」の創出

・医薬外事業の自立

・世界的製薬企業としての「制度・仕組み」の構築

 

 を基本方針とする「01-05中期計画」をスタートさせている。

 

 そのほか2001年7月、三菱東京製薬㈱(現三菱ウェルファーマ㈱)との間で、三菱東京製薬が創製した心不全心筋梗塞などの心疾患治療薬「MCC-135」の経口剤に関するライセンス契約を締結し、日本およびアジアの一部を除く全世界での開発および販売権を取得した。

 

 また2001年11月には、バイオベンチャー企業の研究成果を、将来同社の研究に導入・活用することを目的として、持ち株会社を通じた全額出資子会社であるベンチャー投資会社「武田研究投資㈱」を来カリフォルニア州に設立している。