☆快便

 

 便秘をして、宿便を溜めないことは、がん予防、とくに「大腸がん」を防ぐのに大切です。

 

 便の中には、多量の腸内細菌とともに毒素や発がん物質もたくさん含まれています。ウェルシュ菌大腸菌などの悪玉細菌は、動物性タンパクや動物性脂肪を分解して、発がん物質や老化の促進物質を作ります。悪玉菌は脂肪を分解する胆汁酸を分解して強力な発がん性をもつ二次胆汁酸を作ります。

 

 タンパク質も腸から吸収されますが、その一部も悪玉菌によってアミンという腐敗物質に変換され、これが腸の中で亜硝酸塩と結含するとニトロソアミンができます。これも強力な発がん物質です。

 

 便秘をするということは、こうした発がん物質を腸の中にため込み、腸壁との接触時間を長くするというリスクを意味します。   腸は、免疫細胞が集中する免疫の要でもあります。済陽式食事療法を行っていれば、ヨーグルトで善玉菌が補給され、大量の野菜や果物、大豆などで食物繊維も十分にとれるので、便秘の心配をすることはあまりないと思います。しかしそれでも便秘をした場含は、化学含成した下剤や緩下剤などは使わずに、大建中湯などの漢方薬などを利用するほうがよいでしょう。あるいは、その成分である人参や山椒、生姜などを食物の形で積極的に摂るのもよいと思います。

『癌再発を防ぐ完全食』より