2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

になくなるまでは無理な腹圧がかかる’」とや圧迫するようなことは避けた方がよく、性生活 上も注意すべきでしょう。骨盤神経叢(膀胱の機能や性機能をつがさどる神経ネットワー ク)の損傷程度によっては、かなり重篤な障害が出ることもあります。男性の場合…

骨盤神経叢温存手術 機能の温存という点で、近年大きな話題として取り上げられている手術に「骨盤神経叢温存手術」があります。骨盤神経叢は直腸周囲をとりまくようにして分布している神経ネットワークで、膀胱機能、性機能などを支配しています。直腸がんの…

大腸がんのステージは壁深達度、リンパ節転移、肝転移、腹膜播糖、遠隔転移の5因子によって確定されます。壁深達度とは大腸の壁のどのくらいの深さまでがんが入り込んでいるかということです。大腸のうち、結腸と直腸のL約半分までは5枚のあわせ板のよう…

大腸がんの臨床病期

手術前の検査には大きく分けて3つあります。心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓など、手術中や手術後に負担のかかる臓器の機能検査、大腸がんのステージ(臨床病期)を決めるための検杏、ほかの臓器になにか病気が隠れていないかを調べる検査です。 機能検査はほと…

化学療法の効果も高める

しかし、一般的ながん治療について言えば、免疫を犠牲にしない範囲、患者さんの体力がある程度維持できる範囲で抗がん剤を使うべきだと考えています。具体的な数字をあげれば、血液一立方ミリメートルあたり、白血球が三〇〇〇~四〇〇〇個以上、リンパ球が…

骨髄の造血機能を低下させる抗がん剤

三大治療の中で、食事療法との兼ね含いでもっとも間題になるのが抗がん剤です。抗がん剤は、細胞に対する毒性を利用してがん細胞を殺す薬です。ですから、正常細胞にとっても毒なのですが、がん細胞のように細胞分裂が活発で増殖スピードの早い細胞ほど、毒…

放射線治療

放射線治療は、手術のように全てのがんに効果のある方法ではなく、適応になるがんは限られています。がんによって、放射線に対する感受性が異なるからです。 放射線が効きやすいのは、舌がんや喉頭がん、咽頭がんなどの頭頸部がん、脳腫瘍など首から上のがん…

☆運動と入浴

適度な運動は、がんを防ぐ習慣のひとつとして、アメリカの「がん予防十五か条」にも取り上げられています。これまでの研究では、とくに大腸がんとの関係が深く、よく運動をする人には大腸がんが少ないという報告もあります。 運動は、摂取したエネルギーを使…

☆快便

便秘をして、宿便を溜めないことは、がん予防、とくに「大腸がん」を防ぐのに大切です。 便の中には、多量の腸内細菌とともに毒素や発がん物質もたくさん含まれています。ウェルシュ菌や大腸菌などの悪玉細菌は、動物性タンパクや動物性脂肪を分解して、発が…

 よい眠りで免疫力を高める

交感神紅と副交感神紅がバランスよく働いていればいいのですが、現代人は慢性的に睡眠不量になりがちな生活で、ストレスが多く、常に緊張を強いられるなど、どうしても交感神紅緊張型になっています。つまり、活性酸素を作る顆粒球が増えて、がん細胞を処理…

快眠、快便、運動が免疫を上げるコツ

がんを免疫の力で抑見込むためには、食事療法が一番、効果があります。しかし、これまで世界で行われたさまざまな研究から、食事以外にもがん抑制に効果のある方法が報告されています。がんは生活習慣病ですから、食事療法をより効果的に行うために、こうし…

食べすぎもがんの原因に

残念なことに、いまの日本の野菜の栄養成分を見ると、終戦直後の野菜の三分の一ぐらいしか力がありません。それだけミネラルやビタミンなどの含有量が少ないのです。これからは、契約農家で、有機栽培で作った野菜の供給をもっと増やしていくべきだと思いま…

 食事療法

私が腎不全保存療法を始めた一九八七年当時は低蛋白食がきわめて重視され、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)が発売されたばかりで腎保護薬としての効果はあまり認識されていませんでした。またもう一つの腎保護薬のアンジオテンシン受容体拮抗薬…

 腹膜透析

腹膜透析では、まず腹腔内にカテーテルを留置し、このカテーテルから透析液をニリットル注入して、六時間そのままに置いてから排液し、再び透析液を注入する操作をくり返します。 カテーテル留置は子術室で局所麻酔下に行ないます。このとき入院するのが普通…

 血液透析

血液透析は四時間ずつ週に二回行ないます。これによりクレアチニンクリアランスでいうと六%程度の腎機能を保つことができます。 毎分二〇〇ミリリットルの量の血液を透析器に導く必要があるので、前腕の動脈と静脈の側面に孔をあけ、二つの孔を縫いあわせ動…

 腎不全保存療法を普及させるには

ところで、このような患者さんに歓迎される治療法が広がっていかない理由は何でしょうか。一回当たりの診察時間、一回当たりの医療費を求めてみると、ほかの高血圧、糖尿病、慢性肝炎などの内科診療の場合とそう違いませんでした。しかしこの結果は、診察ブ…

 蓄尿が普及しない理由

ところが、この自宅で行なう蓄尿は、日本ではほとんど普及していません。 その理由は、患者さんにとっても医師にとっても蓄尿がわずらわしいことだからです。患者さんに蓄尿の利点を説明すれば喜んでやってくれるでしょうが、医師は蛋白摂取量などを求めるた…

二四時間蓄尿の意義

自宅での二四時間蓄尿を行なうと、クレアチニンクリアランス、蛋白摂取量、食塩摂取量、リン排泄量について知ることができます。適当な間隔で蓄尿によるモニタリングを行ないながら食事療法を指導することで、うまくいけば三回目の診察日にはほぼ正しい食事…

病気は糸球体から

腎臓の病気の多くは糸球体から始まると考えられています。たとえばlgA腎症、膜性腎症など、糸球体に生じた組織変化で病名がつけられているものが多いのです。 しかし病気が進行すると問質の変化も大きくなっていき、さらに進行すると糸球体に起こった元の…

体液量を保持するしくみ

レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(RAA系)は、生物が陸生へと進化したときに備わった体液調節系です。陸上で生活すると、身体はただちに乾燥にさらされます。乾燥すると体液量は減り、やがて血圧も下がります。そこでこれを防止する尿細管の…

ホルモン分泌作用

ホルモンとは、「身体の器官や部分で作られ、血液によって他の器官や部分に運ばれる物 質」と定義されます。 エリスロポエチンは骨髄の赤血球産生にはたらく造血ホルモンです。血液の濃さがあるところまで下がると、尿細管のまわりの間質細胞で産生されます…

尿細管のはたらき               

糸球体で濾過された尿は九九%再吸収されますが、それはただ単に再吸収されるのではありません。身体に必要な糖やアミノ酸などは一〇〇%再吸収され、身休が必要としない尿素、クレアチニンなどはほとんど再吸収を受けずに排泄されます。 ただし再吸収の力に…

窒素化合物の排泄

二人栄養素である蛋白質・糖質・脂肪のうち、糖質と脂質は二酸化炭素と水に分解され、気体と水蒸気として肺から排泄できます。しかし蛋白質だけは窒素を含んでいるため気体として排泄できず、肺以外から排泄する必要があります。哺乳類は窒素を含んだ老廃物…

 尿の稀釈と濃縮

尿量とともに、尿の濃さも環境によって大きく変化します。もっとも薄められた状態の尿の濃さを一とすると、この四〇倍まで濃縮することができます。このような幅広い調節力により、細胞外にある体液(細胞外液)の濃度は五%以内という狭い範囲に保たれてい…

ストレスに負けない食事

現在のようなストレス社会では、脳内のドーパミンやノルアドレナリンを増やし、脳の抵抗力 をつけ、喜びを感じられる食べ物を摂ることは、非常に大事なことです。 また、子どもが常に活動的なのは、何かの刺激、喜びを求めてのことです。そうした刺激や喜び…

ストレス脱出物質

脳内の神経伝達物質でセロトニン、ドーパミンの他に大事なのはノルアドレナリンです。これもモノアミン類の一つです。ノルアドレナリンの神経細胞は橋の青斑核にあり、脳全体に軸索を伸ばしてノルアドレナリンを届けます。 ノルアドレナリンはストレスに対す…

覚醒剤アンフェタミン

ところが、アンフェタミンを使っている人たちの中に、非常に活気が出て、疲れを感じなくなる、あまり眠らなくとも仕事ができる、などという人が多く出てきました。実際、第二次世界大戦では、夜戦のパイロットが眠気ざましに服用していました。 そこで、ボラ…

漢方薬からの発見

中国東北部、モンゴルの原野、砂地などには、小低木のマオウ(麻黄一写真12-2)が分布しています。茎が生薬の麻黄です。咳止め、抗アレルギー、抗炎症、発汗、解熱、 鎮痛などの作用があり、風邪の初期によく使われる葛根湯にも配合されています。 麻黄の…

ADHDとドーパミン

さて、最近、注目を集めているドーパミン関連の精神症状に注意欠陥・多動性障害(ADH )があります。この症状の子どもは落ち着きがな 174く、学校などでは教室を動き回り、ものを壊したり、暴力的になったりすることもあります。 すでに一九三〇年代には…

ブレーキ物質としてのドーパミン

ドーパミン神経の細胞体は黒質にもあります。黒質からの神経軸索は、大脳基底核に伸びています。パーキンソン病などでは、黒質が萎縮し、その結果、大脳基底核にドーパミンが出されなくなります。 パーキンソン病の人は運動に異常が見られ、ちょこちょこと歩…