2014-10-23から1日間の記事一覧

ストレスに負けない食事

現在のようなストレス社会では、脳内のドーパミンやノルアドレナリンを増やし、脳の抵抗力 をつけ、喜びを感じられる食べ物を摂ることは、非常に大事なことです。 また、子どもが常に活動的なのは、何かの刺激、喜びを求めてのことです。そうした刺激や喜び…

ストレス脱出物質

脳内の神経伝達物質でセロトニン、ドーパミンの他に大事なのはノルアドレナリンです。これもモノアミン類の一つです。ノルアドレナリンの神経細胞は橋の青斑核にあり、脳全体に軸索を伸ばしてノルアドレナリンを届けます。 ノルアドレナリンはストレスに対す…

覚醒剤アンフェタミン

ところが、アンフェタミンを使っている人たちの中に、非常に活気が出て、疲れを感じなくなる、あまり眠らなくとも仕事ができる、などという人が多く出てきました。実際、第二次世界大戦では、夜戦のパイロットが眠気ざましに服用していました。 そこで、ボラ…

漢方薬からの発見

中国東北部、モンゴルの原野、砂地などには、小低木のマオウ(麻黄一写真12-2)が分布しています。茎が生薬の麻黄です。咳止め、抗アレルギー、抗炎症、発汗、解熱、 鎮痛などの作用があり、風邪の初期によく使われる葛根湯にも配合されています。 麻黄の…

ADHDとドーパミン

さて、最近、注目を集めているドーパミン関連の精神症状に注意欠陥・多動性障害(ADH )があります。この症状の子どもは落ち着きがな 174く、学校などでは教室を動き回り、ものを壊したり、暴力的になったりすることもあります。 すでに一九三〇年代には…

ブレーキ物質としてのドーパミン

ドーパミン神経の細胞体は黒質にもあります。黒質からの神経軸索は、大脳基底核に伸びています。パーキンソン病などでは、黒質が萎縮し、その結果、大脳基底核にドーパミンが出されなくなります。 パーキンソン病の人は運動に異常が見られ、ちょこちょこと歩…

老化を防ぐビタミン

どのビタミンも老化を防止しますが、とくにビタミンB類はもっとも重要なビタミンとされます。ビタミンB類には、ビタミン瑪、馬、B、ナイアシン、パントテン酸、そして葉酸などが含まれています。ビタミンB類は、一つが欠乏しているときには、他のビタミン…

ビタミンEの効用

ビタミンは酸化を防ぎ老化を遅らせることができるといわれています。このような作用のある物質を抗酸化物質といい、ビタミンAやC、E、そして、それらのもとになるβカロテンがよく知られています。 LDLコレステロールが多いと動脈硬化が進むと述べまし…

亜鉛と脳の老化

亜鉛はDNAの合成などに必要ですから、その欠乏は味細胞以外にも、いろいろな生体機能を障害します。とくに免疫機能に大きな影響が出ます。 まず、亜鉛は胸腺を活性化しています。胸腺は免疫に重要な白血球のT細胞を送り出す場所ですから、ここが弱くなる…

脳の子作り拒否宣言

最近では、健康志向のためにダイエットをする人が多くなっています。平成一七年の厚生労働省の国民健康調査でも、二〇歳代の女性の二〇パーセント以上が痩せだと報告されています。一方、三〇~四〇歳代の男性では、肥満が間題だといいますが、痩せている男…

うつで生理が乱れるわけ

もう一つ大事な点があります。それは性ホルモンが精神に与える影響です。 女性の気分が女性ホルモンの影響を受けていることは知られています。女性がうつ病になりや すいのは、月経前のエストロゲンの少ない時期、出産後に胎盤が失われ、胎盤からの大量のエ…

男にも必要なコレステロール

では男性の方はどうでしょうか。 まず、男女ともに性欲はテストステロンの作用です。したがってコレステロールを含む食事が必要なことは、すぐにお分かりいただけるでしょう。 テストステロンは、精子の形成を促進します。一回の射精で、精液は二・五~三・…

体と相談しながら食べる

これは非常に大事なことを示唆しています。 私たちはなぜ食べるのでしょうか。もちろん体の機能をうまく働かせるためのエネルギーや材料を摂り込むためです。しかし摂り込みがすぎれば、太って生活習慣病になります。一方、必要な分だけ摂取できなければ、痩…

アラキドン酸ダイエット

さて、アラキドン酸の話にもどります。 アナンダマイドの受容体にはCB1とCB2の二種類があります。CBIは中枢神経と末梢のすべての臓器、とくに肝臓、脂肪組織、腸管などに多くあります。一方CB2は免疫細胞、マクロファージなどにあります。 遺伝…

EPA・DHA アラキドン酸

脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解されます。それが肝臓で再合成され、中性脂肪とリン脂質になります。中性脂肪はグリセロールの三つの腕に脂肪酸が結合した形、リン脂質はグリセロールにリン酸一つと脂肪酸二つが結合した形をしています。 中性脂肪もリン脂…

アラキドン酸の効用

動物に実験的に恐怖感を与えると、脳内でアナンダマイドや、その前駆体のニアラキドニルグリセロール(2AG)が増えます。これによって恐怖感を和らげるのだと考えられます。 アナンダマイドなどは、脳の感情の場で、恐怖を起こさせる扁桃核では多く作られ…

マリファナを吸うと

麻薬の一つとして、服用はおろか所持や原料になる大麻草の栽培も禁じられています。 マリファナはタバコのようにして吸うと快感を覚え、気持ちが落ち着くといわれます。これは私たちの体にマリファナと反応する受容体があるということです。 一九八七年にア…

呼吸と脳 しかし、トリプトファンを摂り込むだけでは十分ではありません。脳内でトリプトファンがセロトニンになる過程を促進する必要があります。促進する要因には、光、運動、眠り、よい情報などがあります。 セロトニン神紅の細胞体は脳幹の橋にある縫線…

いまを生き抜くための食事

もちろん、感情を支配する脳内物質はセロトニンだけではありません。ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンなども重要です。実際に、ドーパミンやノルアドレナリンの放出を促進する薬は、抗うつ薬として使われています。 ですから、トリプトファンの摂…

肉が少ないと……

脳がどれほどトリプトファンを求めているかは、トリプトファン欠乏食を食べさせた動物の脳内のセロトニン量の変化を見ることで分かります。 イタリアのファッダらは、ラットにトリプトファン欠乏食を食べさせ、血中のトリプトファンと脳内のセロトニン量の変…