コンビニと量販店における化粧品の売れ筋


 トイレタリーを除く、基礎化粧品や仕上化粧品は、ブランド化で差別することもあるし、逆にノーブランドで低価格路線を行くときもある。またブランド品でも、年齢別にブランド名を分けて、高齢になるほど高額に設定したりしている。

 最近では、販売チャンネルが多角化しており、それに合わせて価格を設定している。販売チャンネルには以下のものかおる(かっこ内はシェア)。

「化粧品店、薬局・薬店」(41・5%)

「量販店」(15・6%)

「百貨店」(8・8%)

「コンビニ」(3・7%)

「その他」(4・5%)

 これが店舗販売で74・1%を占める。

 無店舗販売は18・O%で、次の通りとなる。

「訪問販売」(13・8%)

「通信販売」(4・2%)

 残る7・9%は「業務用」だ。

 当然、薬局・薬店、百貨店は高価格設定のブランド品、コンビニ、量販店は低価格設定のノーブランド品という納品構成となる。最近では、化粧の低年齢化か進み、コンビニの伸長が著しく、低価格化の牽引力なっている。また、「ダイソー」をはじめとする「100円ショップ」でも口紅、マスカラ、あぶら取りシート、頬紅、黛、アイラインなどを販売しており、簡便な化粧道具と並行して売上を伸ばしている。

 逆に、5000円以上の高級化粧品は、徐々にだが売上が減少してきている。また、無店舗販売のうち、訪問販売は、その商法自体が消費者に嫌われだしており、将来は明くるくない。

 全体としては、横ばいが続く化粧品業界だが、微増しているのは男性用の化粧品で約1500億円市場となっている。中でもフェイスケアの伸びが著しく、その牽引力となっているのが、「マンダム」の「ギャツビー」である。女子の低年齢化とともに男子も低年齢化と化粧への抵抗力が希薄化し、高校生から化粧品に手を出す男子も珍しくなくなってい

 ギャツビーは98年に発売され、男性ブランド単体では、初の年間売上100億円を達成した。これまで男性化粧品といえば、トユックやムースなど頭髪用の売上がばとんどだっだが、ファンデーションでこれだけ伸びたのは最近の快挙である。なお販売チャンネルをコンビニとドラッグストアに絞ったことも、抵抗感なく受け入れられた理由のようだ。

 そのマンダムは男性化粧品一辺倒だったが、99年に女性用基礎化粧品の通信販売を始めている。フンステムE/O」という商品で、14種類の果物・野菜のエキスの発酵液配合している。

 化粧品市場の変化は流動的だが、キーワードは「低価格化」「低年齢化」「メンズコスメ」「機能性化粧品」「コンビ二こ里販店」、そして上陸してきた外資系の大物「セフォラ」の動向に集約されるだろう。