言語能力を蓄積していくには

 

 言語能力を蓄積していくには、この二つの中枢の連携を活性化させて常にメッセージが循環するような回路が必要なのである。

 

 音読は目で見たことを囗で発する、つまりウェルニッケ中枢とブローカ中枢の間でのinteractive(相互関連)を引き起こす。こうして英語の知識が肉体化され、内在化され、英語の基礎回路が形成される。これは言ってみれば「種火」で、これがついていない段階で、単語やイディオムを覚えようとしても、なかなか効果が上がらない。しかし、いったん種火さえついてしまえば、投入した燃料に比例して火は燃えるのである。

 

 すなわち、音読は単に耳に、あるいは口に(すなわち会話に)プラスになるというだけではなく、英語の理解吸収力そのものも高める効果がある。

 

 ということを言っている。音読は、超高機能な練習方法なのである。

 

文科省が英語を壊す』茂木弘道著より