老化を防ぐビタミン

 

 どのビタミンも老化を防止しますが、とくにビタミンB類はもっとも重要なビタミンとされます。ビタミンB類には、ビタミン瑪、馬、B、ナイアシンパントテン酸、そして葉酸などが含まれています。ビタミンB類は、一つが欠乏しているときには、他のビタミンも欠乏していることが多いようです。

 

 食べ物に含まれるビタミンBは、そのままの形では腸で吸収されません。胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。このために胃を切除した人では、ビタミンBが欠乏して貧血を起こすことがあります。 また、現在六〇歳以上の人の二〇パーセントでビタミンBの欠乏が見られます。これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

 

 血液検査では見つけられないような軽度のビタミンBの欠乏でも、認知症に似た神経異常を引き起こすことがあります。とくに高齢者では、ビタミンBの値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害を起こすことが知られています。

 

 葉酸は文字通り野菜に含まれるビタミンです。これもビタミンB12と同じように貧血を防ぐビタミンとされてきました。もちろんその作用もありますが、現在では、血栓の防止と脳機能の維持が注目されています。パミンが分泌されるようにするのです。すると、患者さんはレバーを押し続けます。当然、快感を求めてだと思えます。

 

 ところがご本人に聞くと「必ずしも快感ではありません。押し続けると、もう少し気持ちがよくなるのではないかという感じがあって、押し続けるのです」といったりします。

 

 あるいは、視床に電極を入れて刺激する装置でも、患者さんはレバーを押し続けます。意外なことに、それはむしろ不快を感じるといいます。その一方で「もう少しすると、何か気分がよいことが起こるのではないかと思ってやっています」などといいます。

 

 このことから、ドーパミンは快感だけでなく、何かしようとする意欲をもたせる物質だと考える研究者も多いようです。

『脳の栄養失調』高田明和著より