トレーニング部用のプログラム開発が必要

 

 トレーニングとは何をやるのか、と言えば、ます基礎練習としての、発音、音読である。教室ではとても十分に行えないので、ここで徹底的に素振り、ランニング、キャッチボールを行うのである。教室の十倍、何十倍これをやり、次はリスニングを入れるのがいいだろう。さらに、対応バターンの反復練習、またこれをロールプレイ的にベアで行う。英語リズムの習得のために中田式ボサノバのリズムを取り入れた練習も行うべきである。英語の音楽を聞き、歌う練習を取り入れてもいいだろう。最後は、テーマを決めた実践会話ということになるが、ここに週一回でもネイティブを呼べば効果的な実戦練習になるに違いない。単に教室にネイティブを呼んでも、まったく効果が上がっていないことはすでに何回も指摘したが、こうした活用をすれば、無駄とはならないのである。

 

 こうしたトレーニングを毎日行うためには、専用のプログラムを作らなければいけない。また、英会話の運動場は、ラボである。オーディオービジュアル機器を最大限に活用して行われることは言うまでもない。

 

 毎日二時間とは「きつい」「酷だ」と思う向きもあるかもしれない。しかし、少し強い運動部なら、毎日二時間の練習は当たり前である。運動部では常識なのに、なぜ英会話トレーニング部にはできない、酷だと言うのだろう。まだまだ「運動部」であるという認識が足りないのである。要するに、本当にうまくなりたいという意欲さえあれば、道はあるということなのだ。こういうアイディアを試みてくれる先生はいないのだろうか? 大変かもしれないが、絶人な効果を上げること間違いなしと思うのだが。英会話学校も、こういうプログラムを間発したらどうだろうか? 虚業転じて実業となるであろう。

 

文科省が英語を壊す』茂木弘道著より