高校以降の英語

 

 以上、中学校でどうすればまともな英語教育を行うことができるかについて検討してみた。しかしながら、これらを行ったからといって、すぐに使える英語力が身につくわけではない。再三繰り返したように、英語の基礎力がつくだけである。使える英語への道はここから始まるのである。

 

 高校段階では、それこそ道は多様であるべきで、英語を必修にするのは間違いである。好きな外国語を選択できるようにすべきである。英語を引き続き学ぶ場合においても、文部料学省の「戦略構想」にある達成日標のように、高卒者の目標を「日常の話題に関する通常の会話(同程度の読む・書く・聞く)ができること」に置くのはとんでもない間違いである。こうした目標が選択の一つであることは大いに結構である。しかし、たとえばビジネスということを考えた場合、この程度の英語では使い物にならない。いわんや発信型の英語にはほど遠い。本気で英語を学ぼうという人たちの目標には絶対になりえない。