緑茶・紅茶 -カテキン効果に劣らぬ血流改善効果

 

 このところ、緑茶や紅茶に含まれるポリフェノールの抗酸化作用が、ガンの予防になるとの報告が話題になっている。特に、緑茶のカテキン効果が注目されてか、清涼飲料水をはじめ、化粧品にさえ、その成分が配合されるようになった。

 

 お茶を飲めば体内の新陳代謝が活発になるので、便通がよくなり、肥満防正や肌あれ防止効果があるとされてきた。しかし、それ以外にも、お茶にはアレルギー性皮膚炎、糖尿病、動脈硬化などの病気に効果があると報告されている。

 

 では、緑茶や紅茶は、血液の流れをよくするのだろうか?

 

 A子さん(六十三歳)は、残業の多い不規則な職場で働いている。標準体重をオーバーし、医者から体重を減らすようにいわれているが、血圧は正常値だ。野菜を中心にした食事をとり、一日一時間以上の散歩は欠かさない。そこで、A子さんに緑茶を飲んでもらい、その結果を調べた。緑茶の量は、湯飲み茶碗に二杆、飲んでから一時間後と二時間後に測定した。

 

 飲用前 一回め四二・六秒/二回め四一・二秒

 

 飲用後 一時間後三八・六秒/二時間後三九・九秒

 

 緑茶を飲んだほうが、わずかに血液の流れはよくなっていた。また、別の実験では、紅の血流改善効果が認められた。緑茶はよいというイメージが強いが、血流改善に関しては、紅茶のほうがよりよい結果となった。紅茶を飲むと緑茶を飲んだときとはまた別のさわやかさを感じる。血流の改善がさわやかさとして感じられるのだろう。