運動 一時間以内が効果的
最近、中高年者のウォーキング姿をよく見かける。手軽にできて、体にかかる負担も少ないというのが人気の理由だろう。過激な運動は急激に水分を失い、血液中のアドレナリンーノルアドレナリンの濃度も高まり、血栓がおきやすくなる。その点、ウォーキング、水中ウォーキングなどの軽い運動は危険性が少ない。
軽い運動をすると、細動脈が拡張して血行が促され、すみずみにまで血液が行き渡る。血液が流れにくいと血流が悪くなり、血行の滞りが増える。そうすると、血液自身の流れにくさも増してしまうことが多い。このような悪循環が成立している場合、血液自身の流れやすさを高めることが重要だが、同時に、運動などで血流を無理にでもよくすることが大切だ。血流が高まっていると、自然に血液自身の流れやすさも改善されてくる。
実際、血液通過時間におよぼす運動の習慣の影響を調べたところ、次のような結果が出た。
運動をまったくしない 五四・二秒
ときどきする 四七・七秒
毎日三〇分以内 四九・三秒
毎日一時間未満 四四・六秒
毎日一時間以上 四九・六秒
毎日、一時間以内の酸素を十分にとり込む運動は、血液をサラサラにする。ぜひとも、運動の習慣をつけたいものだ。