FDAの新薬審査体制は世界で最も迅速

 

FDAの責務は、人および動物用の医薬品、生物製品、医療機器、食品、化粧品、それに放射線を放出する製品の安全性とこうかを保障することによって国民の健康を守ることです。
1992年にPDUFA(処方箋ユーザーフィー法)が成立し、FDAは新薬の迅速審査を内外に告知したことになります。同法では医薬品と生物製品の製造申請者は製品の申請書、変更申請書、その他のサービスに対して料金を支払うことが要求されます。
また、同法はFDAが申請書を迅速審査するために、これらの財源を用いて多くの審査官を雇用することを求めています。同法は5年間の時限立法でしたが、1997年に再立法化される格好で第二次処方箋ユーザーフィー法が成立する一方、FDAに対して行政面における広範囲な改革要求が出されました。
PDUFAについて賛否両論はあるにしても、現在のFDAの新薬審査体制は世界で最も迅速であり、年間医承認される新薬の数は減ってきていますが、審査期限はほぼ守られていると言ってよいでしょう。
米国では医薬品に対する安全性の懸念が高まっており、FDAも承認審査に慎重になっていますが、FDAの判断が新薬の評価を見極めるための一つの重要な指標になっていることは間違いありません。また、米国は新薬の薬価が高いため、医薬品企業の研究開発投資の回収が速く進み、業績への貢献度が高いことも事実です。